包茎手術に失敗する5つの原因
①担当医師の技術力や経験不足
包茎手術に失敗する主な原因として、医師の技術力や経験不足が挙げられます。
余分な包皮を切除・縫合する包茎手術において、正確な切除や止血処置、丁寧な縫合が求められます。
しかし、経験不足の医師が担当すると、適切に処置できず切除や縫合が甘くなる場合もあるため、「医師選び」はとても重要です。
いくら名医のいるクリニックでもその医師が対応するか、新米医師が担当するかでも変わるため、事前に確認する必要があります。
経験の浅い医師はもちろんのこと、熟練医師であっても病院(泌尿器科)の医師は年間数件~10数件と包茎手術の経験が少ないのです。
包茎手術を専門としたクリニックでは年間数1000件~数万件の手術経験があり、過去の知見が豊富なので失敗しにくいと言えます。
また、医師のキャリア、資格、継続的な専門教育を受ける環境の有無なども確認しましょう。
公式サイトで医師のプロフィールが公開されていれば、名前や経歴を確認し、カウンセリング時に担当医師と直接話し合いながら信頼できるかどうか見極めることが重要です。
② 包茎手術の施術方法の選定ミス
包茎手術の失敗要因として、包茎手術の施術方法の選定ミスが考えられます。
包茎手術には、環状切除術、包皮切除術、亀頭直下埋没法など、さまざまな方法があります。
これらの方法には、それぞれにメリットとデメリットがあり、患者の個々の状況によって適切な方法は異なります。
手術方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
環状切除術 | 包茎の症状が改善される。 感染症リスクが低くなる。 | 手術後の傷跡が目立つ可能性がある。 術後の痛みや不快感がある。 |
包皮切除術 | 包茎や炎症を治療する。 衛生的に良い。 | 手術痕が残る場合がある。 麻酔や手術に伴うリスクがある。 |
亀頭直下埋没法 | 傷跡が目立たない。 術後の回復が早い。 | 完全な治療ではない場合がある。 短期的な解決策である可能性がある。 |
例えば、環状切除術は包皮の先端の一部を切除する方法で、手術時間が短く、痛みが小さいというメリットがありますが、包茎の改善効果が小さく、性病の予防効果も限定的です。
一方、包茎包皮切除術は、包皮を完全に除去する方法です。この方法は、包茎の改善効果が大きく、性病の予防にも効果的です。しかし、手術時間が長く、痛みが大きいというデメリットがあります。
亀頭直下埋没法は、包皮を切らずに、亀頭の下に包皮を埋め込む方法です。この方法は、傷跡が目立たず、性感を損なわないというメリットがあります。しかし、包茎の改善効果が小さく、性病の予防効果も限定的です。
このように、包茎手術の施術方法は、患者の年齢、包茎の程度、性生活の有無、希望の改善効果などによって異なります。
そのため、包茎手術を検討する際には、担当医師と十分に相談して、自分に適した施術方法を選ぶことが重要です。
施術方法の選定ミスによる失敗としては、以下のようなものが挙げられます。
- 包茎の改善効果が不十分
- 性病の予防効果が不十分
- 手術後の痛みが大きい
- 手術後の傷跡が目立つ
- 神経損傷や勃起不全などの合併症
これらの失敗を避けるためにも、担当医師との十分な相談は欠かせません。
特に、亀頭直下埋没法は、包皮を切らずに行うため、包茎の改善効果が小さく、性病の予防効果も限定的です。
そのため、亀頭直下埋没法を選択する際には、これらの点を十分に理解した上で、担当医師と十分に相談する必要があります。
③ 患者・医師間のコミュニケーション不足
④ 包茎術後のアフターケア不足
⑤ 包茎手術の知識が浅く医師の言葉を鵜呑みにした
包茎手術のよくある7つの失敗事例と特徴
①包皮の色ムラが残る(ツートンカラーなど)
②陰茎の傷跡・腫れ・変形が残る(ちょうちん変形など)
③包皮・皮膚の切除し過ぎによる痛みや違和感
④包皮・皮膚の切除が不十分で包茎が改善されない
⑤包茎小体(陰茎小体:通称「裏筋」)の除去による感度低下
⑥予想以上の手術費用や、不必要な手術への勧誘
⑦増大術(ヒアルロン酸注入)による組織壊死
包茎手術の失敗リスクを低減する方法
クリニックと医師選びは慎重に行う
包茎手術の知識を身に付け、料金プランも確認する
カウンセリングや事前説明では悩みや不安を全て伝え、疑問を一切残さない
追加の施術を勧められたらよく検討する(特に増大術)
包茎手術で後悔しない医師・クリニックの選び方
①病院よりもクリニックを選ぶ(包茎の施術件数が多く・手術方法も選べる)
②口コミ・評判を確認する(Googleマップ・SNS等の口コミの良し悪しの比率)
③カウンセリングでの対応を見る(威圧的でなく親身になってくれるか?)
④費用や契約書類をしっかり確認する(追加料金の有無、予算を大幅に超えないか?)
⑤施術内容とアフターケアを確認する
包茎手術で後悔しない施術方法の種類と選び方
亀頭直下埋没法直下の特徴とメリット・デメリット
環状切除術(感情切開法)の特徴とメリット・デメリット
背面切開術の特徴とメリット・デメリット
根部切開法の特徴とメリット・デメリット
クランプ法の特徴とメリット・デメリット
包茎手術で失敗した場合の対処方法・手順
①不安を感じたらまずは包茎手術を受けた医院へ相談する
②より技術力のあるクリニックへ相談する
③いずれかの医院で再手術を受ける
④医院やクリニック要因のひどい失敗なら訴訟も検討する
【よくある質問】包茎手術の失敗について
包茎手術が失敗するリスクの割合は?
包茎手術の失敗に対する保険や保証はある?
包茎の再手術は同じクリニックで大丈夫?
包茎手術失敗後の再手術は可能?
包茎手術に失敗した場合の費用負担はどうなる?全額自腹?
包茎手術失敗の長期的な影響は?
包茎手術は失敗するのでやめた方がいい?
手術せずに包茎を治す方法は?
【包茎手術は医師選びが9割】料金よりも仕上がりで選ぼう!
包茎手術での失敗は、SNSや口頭を含めて患者本人が他人に公開することはほぼ皆無で、失敗数やその実情を知るには国民生活センター以外にありません。
国民生活センターへの包茎手術の相談件数は、過去5年で1,092件、危害事例は74件です。年間10万件以上実施されている包茎手術からすると少ないですが、報告しない人もいるので、実際には少なくとも数倍の被害者がいる可能性が高いです。
この記事では、包茎手術の国民生活センターへの相談内容や危害事例、そこから選びだした失敗事例(9選)、失敗を回避する方法(10選)をわかりやすく解説します。
これから包茎手術を受ける予定の人は最後まで目を通して頂き、なるべく多くの方が賢く失敗回避して頂けたら幸いです。
国民生活センターへの包茎手術の相談・危害事例
包茎手術の年代別の相談件数
包茎手術を含む美容医療では、数多くの悩みを解決する反面、国民消費者センターへの問い合わせも寄せられています。過去5年分の美容医療サービスにおける男性の相談件数2,131件のうち、包茎手術に関する相談は1,092件(51.2%)と過半数を占めていました。
国民生活センターへ寄せられた相談を年代別に見ると、トラブルを相談したのは20代が最も多く、646件と全体の6割を占めていました。次いで、30代と年齢が上がるにつれてその数が減っていきます。(無回答は28件)
包茎手術の年齢別相談数
- 10代 63件(5.7%)
- 20代 646件(59%)
- 30代 240件(22%)
- 40代 59件(5.4%)
- 50代 14件(1.2%)
- 60代 24件(2.1%)
- 70代以上 18件(1.6%)
逆に10代は包茎手術を受ける敷居が高く、包茎手術を受ける人数が少ないためです。また40代以降では、年齢と共に包茎手術の件数が減っていくため、危害事例の件数も少なくなります。そのため、包茎手術で一番気をつけて欲しいのは、資金力も知識も少ない20代です。
若い人が相談件数が多い理由は、包茎手術を焦っていたり、基礎知識が少ない状態で適当に近くのクリニックや病院を選び、医師の言われるがまま包茎手術をして失敗した可能性が高いです。
包茎手術の危害事例
国民生活センターへの包茎手術の相談内容の中で、危害事例は5年間で合計74件あり、その内訳は次の通り。
包茎手術の危害事例(件数多い順番)
- 痛み(39件)
- 腫れ(13件)
- 出血・裂け(12件)
- 性機能障害(9件)
- 注入の効果なし(6件)
- 引きつれ(5件)
- いびつ(4件)
- 感覚の違和感(4件)
- 手術痕(3件)
- 壊死(2件)
- 排尿障害(2件)
- 皮膚障害(2件)
- 尿道狭窄(1件)
- しこり(1件)
- その他(8件)
包茎手術は年間10万件以上が受けていると推定されている中で、危害事例の報告が74件は、1000人に1人も満たない割合です。
数字で見ると意外に少ないように思えますが、実際には被害にあっていても相談方法や場所をも分からなかったり、恥ずかしくて泣き寝入りしている人が数倍いてもおかしく無いです。
危害事例で特に多いのが「痛み」「腫れ」「出血」「性機能障害」です。リストの5番目は主に亀頭・陰茎の増大術でフィラー剤の注入による増大効果が無かったことなので、包茎手術とは直接関係しません。それ以外は包茎手術に関係しています。13の症状については後ほど詳細に解説します。
契約金額の心づもり費用と契約購入金額
包茎手術では金銭的なトラブルも少なくありません。事前に心づもりしていた費用は5万円~10万円が最も多い反面、契約金額は50万円~100万円が最多と大きく乖離していることが問題です。
以上まとめると、包茎手術の失敗は、危害事例と金銭的な問題の2つに分けられます。次章では、主な危害事例や金銭トラブルなどを厳選して解説し、その後で包茎手術の被害に合わない方法を解説します。
包茎手術の失敗による被害 9選
1.保険適用の包茎手術と勘違いした
病院で保険適用できるのは、真性包茎と重度のカントン包茎のみで、仮性包茎や軽度のカントン包茎は保険適用外なので注意が必要です。
カントン包茎による血行阻害によって、うっ血や亀頭部が壊死している危険な状態であれば、保険適用となる場合もあります。しかし、個人で判断は難しい場合も少なくありません。そのため、勝手に保険適用で安く治療が受けられると勘違いし、予想以上の料金請求に困る人も少なからずいます。
また、包茎手術クリニックでは自由診療のため、すべての包茎の手術が保険適用外で全額自己負担ですが、それを知らなかったり、クリニックのカウンセリングで医師から料金の解説が不十分で手術に至るケースも0ではありません。
2.包茎手術で高額治療費を請求された
先ほど紹介したように、患者の予想費用が5~10万円に対して、実際の手術費用は50~100万円と大きく乖離がありました。
包茎手術の予想費用と手術費用が乖離する原因は、クリニックや病院の料金の見せ方にも問題があります。たとえば、包茎手術の費用が5万円や10万円と載せてありますが、実際には仕上りを良くしたり、亀頭と包皮の癒着や締め付け緩和するための追加費用がかかるケースも多いです。
これらは全てホームページに料金メニューに記載されていても、包茎手術の知識が浅い人は気づけません。それで、○○クリニックは「包茎手術が5万円だから安い!」と勘違いしてしまうのです。患者側としては料金が高いから当然、包茎手術も成功すると思いますが、それが裏切られる場合もあり、高額請求&手術ミスで怒り・絶望感・悲壮感が倍増して相談される方もいます。
包茎手術は他の美容整形手術と同様、それなりにお金はかかります。手術の必要性と共に、その料金に見合う結果が得られるのか、よく考えてから手術を受けることをおすすめします。
3.包茎手術の痛みがひどい
国民生活センターへの危害事例報告で一番多い(数10万人中 39件)のが、痛みの問題です。痛みは手術中ではなく、手術後に感じることがほとんどです。というのは、包茎手術中は麻酔を打つため、痛みを感じませんが、帰宅後に麻酔が切れて痛みが出てくるためです。
クランプ器具を使った環状切除術の場合、器具により締め付けられ座滅(皮膚がプレスされた状態)した皮膚同士が縫合して傷が治りにくくなるため、術後に痛みが残りやすいです。また、レーザーメスを使った場合も、切断面にダメージを受けるため、傷の箇所が広くなりやすい。
さらに、手術後に縫合糸の縫い方を間違うと、勃起時に引っ張られて痛みを感じることもあります。そして、手術後に縫合糸の縫い方を間違うと、勃起時に引っ張られて痛みや引きつれ感を感じることもあります。
また、クリニックによっては麻酔のかけ方が中途半端だったり、麻酔注射そのものが痛かったりします。そして術後に痛みがなかなか引かない場合も考えられます。そのため、術後には痛み止めを多めにもらっておき、それでも痛い場合は手術受けた医療機関に相談しましょう。万が一、取り合ってくれない場合は、別の医療機関に相談すると良いでしょう。
クリニックや病院によって対応状況が異なり、別料金にはなりますが、全身麻酔であれば、寝ている間に手術受けることもできます。痛みや不安が強い人は、段階麻酔、全身麻酔などに複数の麻酔に対応している場所だと安心して受けられます。また、術後のアフターサポートが無料で手厚いクリニックであれば、安心感が増します。
4.包茎手術の腫れがひどい
国民生活センターへの危害事例報告で2番目に多い(数10万人中 13件)のが、「腫れ(むくみ)」です。むくみは生理現象のため、手術をした部位は必ず腫れますが、主にリンパの流れが滞るため起こります。麻酔で腫れることもありますが、その影響は手術前後のみです。
腫れ方には個人差がありますが、リンパの流れが悪い人、40代以降の方は、腫れが長引きやすい傾向があります。通常の腫れは2〜3週間程度で収まりますが、1~2ヶ月程度残る場合もあります。それを超えると異常です。
腫れ・むくみがありクリニック等で相談すると、リンパが溜まってるのでマッサージを勧められたりしますが、それで治らない場合は早め別の医療機関で診てもらいましょう。
また、血腫ができて腫れる場合もありますが、皮下出血して血液が溜まった状態です。腫れ、むくみ、血腫を予防するには包茎手術後に陰茎を包帯で圧迫します。包茎手術後に、自宅で包帯巻く場合は、軽めに包帯で圧迫することを意識してみましょう。腫れがひどくなると、ペリカン変形と呼ばれる症状になり、リンパ液が溜まってぷくっと膨らみ、触るとブヨブヨしています。
参考記事
5.包茎手術で出血・裂けた
国民生活センターへの危害事例報告で3番目(数10万人中 12件)に多いのが出血です。腫れと同程度の数があります。包茎手術はクランプ器具もしくは医師が直接執刀など方法は色々ありますが、いずれにしても包皮を切除せざるを得ないため必ず出血します。
手術中の出血は仕方ありませんが、問題となるのは、手術後の出血の量の多さです。手術後に出血したり、傷跡が開くことは1%未満とされています。なので、手術直後ならまだしも、3日以降にダラダラと出血が続くようであれば異常です。
異常出血が続くようであれば、早めに包茎手術を受けたクリニックや病院に相談してください。それでも解決しない場合は他のクリニックや病院です。ちなみに、マイクロサージャリーなどの特殊な執刀・縫合方法を使うと出血も傷跡も最小限で済みます。
6.包茎手術で性機能障害になった
射精障害、性感低下による中折れ・勃起力不全、マスターベーションの感度低下などの満足な性行為ができなくなる性機能障害(ED)も数10万人中、9人ほど出ています。
陰茎には性感帯があり、勃起不全などの性機能障害の原因は知覚障害が原因です。 主な原因としては、環状切除などの包皮切除術の際に、冠状溝(亀頭の根本あたり)を深く切開したために発生するとされていますが、亀頭直下埋没法による裏筋周辺の切除・縫合による原因も挙げられます。
手術直後から1ヶ月ほどは痛みや腫れが長引くこともあり性感も低下しがちです。しかし、1ヶ月以上過ぎても性感が戻らなかったり、性機能障害が起こっていれば包茎手術を受けたクリニックや病院に相談してください。
7.包茎手術の切り過ぎ・余り過ぎ
包茎手術では包皮を切除した後で縫合します。その際に、包皮を切りすぎると、平常時や勃起時につっぱり感が出てしまいます。逆に包皮を切る量が少ないと、包皮の余り過ぎが起こり、包茎が完全には改善されず半分皮被りの状態になりがちです。どちらも、修正手術や再手術で治すしかありません。
包皮を切りすぎている場合は、包皮が残っていないので、別の部位から皮膚を移植することになります。そもそも包皮の切りすぎミスは、比較的レベルの低い手術ミスです。それを防ぐには、同様に経験豊富な医師やクリニックを選ぶしかありません。できる限りマイナーなクリニックは避け、大手で知名度の高いクリニックを選んだ方が施術数も多く、失敗しにくいでしょう。
8.包茎手術で組織が壊死した
組織が壊死するのは数10万件中 2件と極めて低い事例です。重度のカントン包茎の場合、包皮によって亀頭が締め付けられて血行が滞って組織が壊死することもあります。包茎手術が遅いと壊死するリスクも増えるので早めにクリニックや病院で診てもらう必要があります。既に壊死した状態で来院した場合、名医であっても治すことは難しいです。
あとは、増大術によって予想以上にヒアルロン酸や薬剤を注入しすぎて、亀頭や陰茎がパンパンに膨れて血流が滞って組織壊死する可能性もあります。一方で、包茎手術のミスによって組織が壊死する可能性は確率は極めて低いでしょう。そもそも太い血管を通る部分を切除する手術では無いことと、そういう事例が1件でもあれば、そのクリニックや病院は存続できないので。
9ツートンカラーなど傷跡が残った
環状切除術では、ツートンカラーと呼ばれる縫合箇所の色みの違いが生じます。元々陰茎の包皮は部位ごとに若干色味が違いますが、環状切除術の切除・縫合によって、色の薄い箇所と濃い箇所が段階無しで繋がった状態を指します。パッと見て違和感があったり、包茎手術が他人にバレることが問題です。これを避ける方法として、亀頭直下埋没法があります。
包茎手術で失敗を避ける方法 10選
1.事前にトラブル事例を確認する
美容医療にトラブルや失敗はつきものです。男性の場合は先述の通り、包茎手術のトラブルの割合は多く、気を付ける必要があります。過去にどういったトラブルや失敗が起こったか知っておけば、回避できるリスクもあると思います。下記2つは確認しておいて損はないですよ。
2.今すぐ手術が必要かよく考える
包茎の種類によっては包茎手術が必ずしも必要でない場合もあります。たとえば、通常の仮性包茎であれば包茎手術は必須ではありませんし、むしろ手術を受けたことで性感度が低下したり、傷跡や見た目が悪くなることも考えられます。仮性包茎で不衛生なのが気になるのであれば、包皮を剥き癖を付けるグッズも売られています。
真性包茎であっても、若年であれば自宅で一人で治せる器具(カリバウアー、キトー君など)もありますし、本当に今すぐ包茎手術が必要かを改めて考えてみてください。メリットとデメリットを比較し、メリットが多いと感じたら手術受ければ良いですし、デメリットの方が多ければ現時点で手術をする必要はありません。
また、幼児や小学校ぐらいの年齢で包茎手術を受けさせようとする親もいますが、幼い頃は真性包茎が普通の状態です。幼少期の包茎手術は体への負担が大きいため、陰茎が成長して自然と包皮が剥ける中学生、高校生ぐらいまで待ってからでも遅くはありません。
3.十分な包茎手術の知識を付ける
包茎手術クリニックや病院によっては、手術やリスクに関する十分な説明が無いまま手術に進むケースもあるようです。その場合、包茎や包茎手術に関する基本的な知識があれば「何かおかしい」と気づけますが、無知だとそのまま手術を受けて後悔することもあるでしょう。少なくともご自身の包茎の種類、手術方法の種類、リスクや料金総額の相場などは事前に調べておきましょう。そうすれば、国民生活センターに相談する事態になる可能性は大幅に減らせるはずです。
参考記事
4.手術の料金をしっかり確認する
病院では料金が非公開の場合もありますが、包茎手術クリニックであればほとんどの場合は公式サイトに料金が掲載されています。しかし、クリニックによっては一部しか掲載されていない場合もありますが、少なくともその料金表に書かれている施術名が何を意味するかは調べておくと良いです。いざ、カウンセリングの際に想定と大きく違うとならないよう、医師がどういったオプションを勧めてくるかを事前に想定しておくと良いです。
5.即日契約・即日実施は慎重に
包茎手術でトラブルに見舞われた人の過半数が来院当日にすぐ契約しています。医師やカウンセラーから「状態が良くないので、すぐ受けるべき」という感じで勧められたり、断っても何時間も勧誘されたり、不安を煽るケースもあったそうです。手術を受ける際には、十分な説明を聞いた上で納得できた場合にだけ手術に進むと良いかもしれません。また、クレジットカードを利用する場合は手数料、解約料等の説明も十分に受けた上で熟慮しましょう。可能であれば複数のクリニックや病院でカウンセリングを受けてみて、より良いと思った医療機関を選ぶと失敗しにくいです。
6.施術内容を理解し、不要な施術は断る
包茎手術と言っても環状切除術、亀頭直下埋没法など様々です。それぞれの手術方法の特徴やメリット、デメリットを把握しておくことをおすすめします。それさえ知らない場合、医師からリスクの説明が無く「環状切除術でいきましょう」と言われたら、さっぱり分からず手術を受けて後悔するかもしれません。包茎手術で本来は必要無いオプションをたくさん付けてくる場合も考えられます。その場合、どれが包茎手術に必須で、どれが任意のオプションかを確認しましょう。たとえば、重度の真性包茎であれば包皮と亀頭を剥がす「癒着剥離」は必須の場合が多いですが、「亀頭・陰茎増大」は必ずしも必要ではないかもしれません。かけれる予算と、費用対効果を考えて判断することをオススメします。
7.医師の説明が理解不能なら手術控える
医師が丁寧に手術方法、内容、リスクを解説してくれますが、理解できないのであれば手術を控えた方が良いかもしれません。分からなければ、納得できるまで医師に質問しましょう。医師の話が理解できる程度の知識は最低限付けてから来院が必須ですが、もしそうでなければ改めて調べた上で再来院すれば確実です。
8.効果・リスクの説明と過去の症例写真を確認する
診察やカウンセリングの際に、医師やカウンセラーにご自身の症状を伝えると共に、包茎手術の効果やリスクについて確認しましょう。確認すべきなのは、「術前術後の写真」「術後の経過はどうなるか」「出血量」「痛みや痛み止め」「腫れはいつ引くか」「術後アフターケアの有無や対応内容」などです。クリニックによっては過去の症例写真を見せてもらいながら説明してもらえるはずです。それがなければ、症例写真があるかどうか聞いてみましょう。
9.強引な契約や勧誘があればすぐ帰る
レアケースですが、医師やカウンセラーが強引に手術に踏み切ろうと説得・勧誘する場合もあります。包茎手術は患者が納得した上で進めるのが本来あるべき姿です。ご自身と医師・カウンセラーが不安を煽ってきたり、急かしたりなど不穏な空気を感じたら、「今日はひとまず帰って、よく考えてからまた来ます」と答えて帰っていいです。ただし、本当に手術が急を要する場合もあるので、頑なに拒否するのではなく、医師の話を柔軟に聞く態度も大切です。診察費用、カウンセリング料どちらも無料の施設を選んでおくと、手術を受けない場合でも金銭負担も少なくて済みます。
10.トラブルにあったら早めに相談する
もし上記全てをやってもトラブルにあった場合、早めに国民生活センターに相談しましょう。もし医療による危害に関するトラブルの場合、消費者センターだけでは立証は困難です。早めに別の医療機関に受診した上で、同時に弁護士等にも相談しておくと良いです。
国民生活センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から、国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うとともに、重要消費者紛争について法による解決のための手続を実施しています。
出典:国民生活センター「国民生活センターの紹介」
国民生活センターは消費者から電話で直接相談も行っています。既に包茎手術を受けて相談や危害を受けた人は、無料ですので必要な場合は遠慮せず相談してみてください。
- 平日11時~13時
- 消費生活窓口(03-3446-0999)