根部切開法(こんぶせっかいほう)または根部切開術(こんぶせっかいじゅつ)は、陰茎の根本の包皮を切除・縫合する術式です。バックカット法とも呼ばれます。
「傷跡が陰茎に隠れる」ということで一見すると良いことが多い印象ですが、最近ではマイナーな包茎手術となっており、あえて選ぶメリットは少ないです。
この記事では、根部切開術の特徴、メリット・デメリット、SNSのでの口コミ・評判、対応しているクリニックを紹介します。
真性包茎、カントン包茎は根部切開術は使えません。仕上がりを重視するのであれば、根部切開術ではなく亀頭直下埋没法をおすすめします。
根部切開術とは?
傷跡が見えないのが根部切開術
根部切開術(こんぶせっかいじゅつ)は、傷跡が陰毛に隠れて見えない術式で、別名バックカット法とも呼ばれます。
根部切開術では、勃起時を考慮して陰茎(サオ)の根元部分の包皮をカット&縫合します。
2005年頃に流行った術式ですが、最近ではデメリットが多いため、根部切開術を取り入れるクリニックは少なくなりました。(理由は後述)
陰茎の根本は陰毛があるので、傷跡が残ったとしても隠れます。そのため、他人に包茎手術を受けたことがバレません。
根部切開術が適用できる包茎の種類
根部切開術を適用できるのは、仮性包茎のみです。
カントン包茎や真性包茎は、包皮による亀頭の締め付けを取り去るため、亀頭部分の包皮の切除・縫合が必要になります。
真性包茎位、カントン包茎の場合は亀頭直下埋没法または環状切除術が対応しています。
つまり、仮にカントン包茎や真性包茎で根部切開術を適用しようとすれば、包皮口で手術した後で根部切開をすることになり、治療費がかさむことが想像できますね。手間暇を考えると、2倍かかってもおかしくありません。
根部切開術の適用条件
根部切開術が適用できるケースは以下の通りです。
- 軽度な仮性包茎であること
- 根部切開術に対応したクリニック
この2つを満たす必要があります。根部切開術は病院では対応しておらず、包茎専門クリニックでも実施している医院は少ないです。
また、陰毛の量が多い人にとってメリットありますが、陰毛が少ない・薄い方は傷跡を隠しにくいです。
最近では根部切開術の対応クリニックが減っているので探すことが困難です。後ほど、対応しているクリニックを紹介します。
根部切開術の写真
根部切開術は各クリニックで公開しています。気になる方だけ、クリックして確認して下さい。
そもそも、真性包茎やカントン包茎ならまだしも、軽度な仮性包茎であれば手術をしないことも多いので適用できるのがレアケースです。
なぜ、根部切開術が廃れてしまったのか?その理由はデメリットをお読みいただければ理解できると思います。
根部切開術のメリット・デメリット
根部切開術は次に示すように、メリット以上にデメリットが多いです。
根部切開術のメリット
- 傷跡が陰毛に隠れやすい(陰毛の量は個人差があるので、完全に隠れない場合がある)
- 包茎小体(裏筋)を残せる
- 料金が比較的安め(環状切除術より高く、亀頭直下埋没法より安い)
- 亀頭周りの部分が自然な形で残るので見栄えが良い
- 亀頭周りは手術しないので、自慰行為(皮オナニー)の再開が早め
亀頭直下埋没法は、亀頭直下の皮余りが一切無くなり、知っている人が見れば包茎手術をしたと認識されることもあります。
一方で、根部切開術は亀頭の部分は一切メスを入れないので、亀頭部分は自然な形を維持できます。(ただし、根本部分は手術跡が隠れないことが多いです)
包茎小体が残るのもメリットですが、亀頭直下埋没法では包茎小体を残す亀頭直下Vカットがあるので、その点は根部切開術の独自のメリットとは言い難いです。
仮性包茎かつ根元部分にコンジローマなどの性病が発症した場合、焼灼するのではなく、根部切開術によって皮ごと切除すれば性病治療が別途かからないので費用を抑えることもできます。
亀頭直下埋没法と根部切開術の術後の写真は、下記サイトを参考にしてみて下さい。
根部切開術のデメリット
- カントン包茎、仮性包茎には適用できない(絞約が無いこと)
- 陰毛の量や、縫合位置によっては、かえって傷跡が目立つ場合もある。
- 亀頭直下に比べて、陰茎の根本は術後のむくみがでやすい。
- 根本には神経や血管などが集中しており、手術の失敗によるリスクが高め。
- 伸縮性に乏しい包皮内板(亀頭に接している包皮の内側)が残るため、完全に包皮の被りを改善できない場合もある。
- 包皮内板を残すため、亀頭包皮炎、性病になりやすい
- 竿の包皮が短くなるので、ペニスが小さく錯覚することも
- 一定期間を経つと、再び包皮がたるんで包茎に戻る可能性もある
※絞約(こうやく)とは、締め付けのことです。包皮輪(亀頭の先端の皮)によって、亀頭が締め付けられている状態。
適用できるのは仮性包茎の場合ですが、手術ミスによるリスクが大きく、傷跡も意外と目立ちます。
また、亀頭直下埋没法のように包皮内板を切除しないため、結果的に亀頭包皮炎や性病になりやすいです。
また、亀頭周りの包皮は柔軟性があり、伸び縮しやすいので術後しばらく経つと包茎に戻る場合もあるようです。特に太っている方、包皮周りの皮が長い方はその可能性が高まりますので、よく検討してください。
このように、根部切開術はメリットよりもデメリットの方が多いため、積極的に選ぶ術式ではないことがわかります。
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根部切開術よりも亀頭直下埋没法がおすすめ
もし傷跡を目立たせたくない目的であれば、環状切除術や根部切開術よりも、亀頭直下埋没法をおすすめします。
亀頭直下埋没法は、その名の通り亀頭の直下で包皮を切除・縫合する術式です。
亀頭のサオの下で縫合するため、平常時は傷跡が目立たない特徴があり、すべての種類の包茎に適用できます。
亀頭直下埋没法のデメリットは料金が高めなことですが、包茎手術は一生に一度の重要な手術なので、後悔しないように多少高くても仕上がり重視することを強くおすすめします。
クリニックごとの根部切開術の対応
根部切開術は自由診療の包茎専門クリニックのみ実施しています。保険適用はできないため、料金は全額自己負担です。
根部切開術に対応しているクリニックをご紹介します。
青山セレスクリニック
青山セレスクリニックでは、根部切開術(根部切除法)を実施しています。
基本料金は仮性包茎が税込み132,000円です。手術費用、通常麻酔(局所麻酔)、アフターケアなどを含みます。
その他、オプション追加で別途料金がかかる場合もあります。
参考:青山セレスクリニックの包茎手術の評判と料金まとめ・失敗しないプランの選び方
高須クリニック
高須クリニックは美容形成外科ですが、包茎手術も行っています。
名称は「陰茎根部切開包茎手術」です。料金は税込275,000円と若干高めです。
出典:https://www.takasu.co.jp/operation/mens/inkei.html
アモーレクリニック
アモーレクリニックは愛知県名古屋市の包茎専門クリニックで、根部切開術を行っています。
根部切開術は、税込385,000円です。料金は高めで、前述した通り仮性包茎のみ適用できます。
公式サイトには症例写真が掲載されているので、チェックしてみても良いです。(多少グロいので要注意)
エストクリニックメンズ
エストクリニックメンズは、東京(品川院)、横浜院、福岡院の3医院あります。
根部切開術は600,000円と高めですが、包茎手術25年以上のプロフェッショナルが対応してくれます。
根部切開術の口コミ
Twitterの口コミ
Twitterで根部切開術についての口コミを紹介します。
新宿形成外科の大阪院で根部切開の包茎手術と牽引法の長茎手術を同時にしても大丈夫ですかね?知らんがな😕 出典:Twitter
【 包茎の治し方 全8種類 】
1.環状切開法
2.亀頭直下埋没法
3.亀頭下環状切開法
4.糸と針による切らない包茎術
5.ヒアルロン酸注入による切らない包茎術(異物注入)
6.クランプ法
7.バックカット(陰茎根部切開)法
8.背面切開法(縦切開横一文字法)
出典:Twitter
Yahoo知恵袋の口コミ
包茎の手術で、先の余った方の皮をカットするのではなくて根元の方の皮をカットして、先っちょを露出させるタイプの手術がありますが、どういうメリットとデメリットがあるのでしょうか?
マイナーな術式のため、口コミ自体が少ないです。
特徴的だったのは、根部切開術と長茎術が併用できるか?ですが、結論から言えば長茎術と根部切開術は併用可能です。
また、根部切開術のメリット・デメリットは先ほどお伝えした通りです。
クリニックによって対応可否は異なりますので、まずは電話または無料カウンセリングで相談してみましょう。
まとめ
根部切開術は仮性包茎のみ適用可能で、根元の部分の包皮を切除・縫合するため、陰毛に隠れるとされる包茎手術の方法です。
しかし、実際には陰毛に隠れない場合が多く、メリットに比べてデメリットが多いため現在では対応しているクリニックは少ないです。
とはいえ、陰茎の根本に性病を患っている方、亀頭まわりを自然に見せたい方は症例写真を見比べながら検討してもらえれば良いと思います。
根部切開術よりも亀頭直下埋没法の方がメジャーですし、メリットも多く、傷跡もきれいなのでよく比較検討した上で決めましょう。